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38物語 第3話 最終回
こんばんは。
第3話最終回の担当は清水です。
迫りくる卒論第2稿提出日に怯えながらの更新です。
1週間後には文化祭もありまして、宮本ゼミも出店準備に動き始めています。頑張ります!
11/1,2は「カフェ立ちぬ」に是非ご来店くださいね!
ではでは第3話最終回始まりです…






敵機にいたのは、なんと彼らの愛娘だった。
久しぶりに見る娘は前よりもずっと歳をとっているように見えた。

「な、なんでお前さんここにいるんじゃ…

地球にいる家族は…?」

「地球はもうダメ」

「えぇ何を言ってるの、ほらこの間だって聡さんが綺麗な写真を送ってくれたわよ。あれは、去年だったっけねぇ…」
おばあさんがほとんど泣きそうになりながら聞く。

「あんなのソフトで加工して作った写真よ。写真というか絵ね。
地球での写真なんてもう何年も前から撮れないんだから…。それぐらいも気付かないの!?
もうっ…」

娘は地球に行くために星を飛び出したときのように目を見ずに話す。
無理やり喋るみたいに。
こうなったら何を言っても無駄だ。


「私が地球に行ってから本当にいろいろなことがあった。ただでさえ時代遅れの星だったのに、やれ戦争やれ環境破壊…もう生き物の住める場所じゃないのよ。」

おじいさんとおばあさんは何も言葉が出てこない。

「あーなんで私はあの時たくさんある星の中からよりによって地球を選んだんだって思った。

…でも家族がいたから。だからあの星にいたのに。」

そう言うと娘はついに泣き出してしまった。
あぁこの歳になって情けない。でも娘はいくつになっても娘だ。


おじいさんもおばあさんも親として同じ日のことを思い出していた。
-娘が急に星を出ていった日だ。
あれはもう10年以上前になるだろう。
娘は独り立ちしたいと言ってロケットのチケットを自分で買って生まれ育った家を出て行ってしまった。
心配性なおじいさんおばあさんの目を離れたかったのもあるようだし、
何もかもが揃っているこの星を飛び出してみたくなったようでもあった。
娘がいなくなってしばらくは娘が無事かとにかく不安で落ち着かなかった。
大事な1人娘。甘やかしすぎて少しわがままな娘だ。
遠いどこかの星でちゃんと生きているのだろうか。
半年ほどたったある日「便りがないのはいい知らせ」それだけのメッセージが娘から届いた。

そして、数年後のある日そんな2人のもとに手紙が届いた。
娘と娘の新しい家族である聡という人との連名での手紙だった。
娘が1人で地球という遠い星に家庭を持ったことにおじいさんもおばあさんも喜んだ。
何より、娘が新しい家族を持って幸せに暮らしているのが文面からでも伝わってきた。
すぐにでも娘夫婦に会いに行きたいくらいだったが既に年齢制限でロケットに乗ることはできなかった。
いつかこちらの星に会いに来てくれるだろう、とおじいさんおばあさんはその日を夢見ていた。
それからも年に1度ほどだが近況を知らせる写真と聡の丁寧な手紙が届いていた。




おじいさんが優しい声で聞く、
「で、どうしてこの星に戻ってきたんじゃ?」

「家族が私だけになって地球にいる理由がなくなったから。」

「そうじゃったのか…」

「違法で地球脱出して、まさか親と戦うことになるとはね。地球にこのままじゃいられないと思った金持ちたちが他の星を乗っ取ろうとしているところに便乗したのに。この星に戻ってくるなんて…」

「それはちゃんと理由があるんじゃないか。」
おじいさんはしっかりと娘を見て言う。

「え?」

「ふふ。家族がいるからよ、ねぇ。」
おばあさんはいつの間にか嬉しそうに微笑んでいる。
あぁ、そうだったのか。娘は妙に納得してしまった。
ずっとわからなかったなぞなぞの答えを聞いたみたいだ。


「さぁ!」
おじいさんが大きな声を出して立ち上がった。

「黒尽くめの男たちの正体も何もかもわかった!
急いでロボットを直すぞ!!」

「え、相手は何人いると思ってるのよ!
私を抜いて…38人もいる!」

「そんなの関係無いわ、こっちにはスパイがいますものねぇ、ふふ」

「そうじゃそうじゃ。次のロボットは38本手を付けようかのう。」
おばあさんもおじいさんもいつの間にか意気込んでいた。
3人は目を合わせて歩きだした。



「それにしてもよぼよぼのお父さんお母さんに負けるとはね。
私だって小さな頃から見てたから、ロボット扱う才能あると思ったのにな。」
「何年生きてると思ってるんじゃ。」
「ふふふ。」



<おわり>






いかがでしたか…
この38物語企画、決まったときは楽しそー!!と乗り気だったのですが
自分の番になると話は別です。
ふぁーーーー
本当に悩みました…
今までのクオリティの高さ、本当すごいです…

さぁ!いよいよ次は第4話!次回もお楽しみに…(・O・)/
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2014/10/24 | 38物語 | コメント(-) | トラックバック(0) | page top↑
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